車を買うときには車体価格だけでは買うことが出来ません。

そう、あの悪しき「乗り出し価格」ですが、その金額が不明瞭な理由は諸費用にあるでしょう。

高い車体価格の車を買ったときにはそれほど気になりませんが、広告などで出ている5万円や10万円のような格安車を買うときなんて諸費用のほうが高くない?ということが往々にしてありますよね。

今回は、その諸費用の中でも絶対に掛かる費用にみていきますが、これはいわゆる預かり法定費用というものです。

この「預かり」から分かるように法定費用をあらかじめ前受けしているわけで、あなたにとっては前払いしているということになります。

この預かり法定費用を知ることで、諸費用が高すぎるのかどうかということの判断をすることができるでしょう。

なお、販売店の手数料が高い!ということならこちらを確認してください。

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預かり法定費用の内訳

車を買うときの預かり法定費用とは:サムネイル

冒頭にあるように諸費用は範囲が広く、項目を新しく作ることなどもできますので、全体として適正なのかを知ることは簡単ではありません。

ただし、絶対かかる費用を知っておけば他の費用について質問していくだけでよいので、諸費用がどのようなものにかかっているのかを項目別にみていくことの手引きになります。

さて、車を買うときに絶対必要な預かり法定費用の内訳については次の7項目です。

7つの預かり法定費用例
  • 自動車税
  • 自動車重量税
  • 自動車取得税
  • 自賠責保険料
  • 消費税
  • 法定預かり金
  • 自動車リサイクル料金

※自動車取得税は2019年10月1日消費税率変更に伴い廃止

預かり法定費用は絶対に掛かる費用で、税金関連やナンバー取得などの費用、そしてリサイクル料金の先払いがあります。

これらの特徴は、国や公共団体を相手に払うもので地方によって極々小さな差はあれど、車を買うと絶対に掛かる費用です。

そのため、値切ることは出来ないので、これらの項目が高い!といってもどこへいっても同じですから諦めるしかありません。

次に簡単にそれぞれの項目をみていきたいと思います。

自動車税

自動車税は、毎年4月1日に車を持っている人や、場合によっては使っている人にかかる税金です。この税金は年に一度、先払いで支払わなければならず、5月の中旬ごろに支払いのお知らせが届きます。

もし車を手放したり、売却したりした場合、その年の残りの期間分の自動車税は戻ってきます。しかし、車を買取業者に売る時、査定金額にこの還付される税金が含まれていることがあるので、国から直接還付されることはないかもしれません。

自動車税の還付に関しては、自動車重量税や自賠責保険とは違って、特別な手続きをする必要はありません。もし還付がある場合、国から自動的に連絡が来ます。

このウェブサイトでは、自動車税に関する早見表を見ることができますし、東京都主税局のウェブサイトにも自動車税の早見表があるので、詳しい情報が欲しい人は、ぜひそちらもチェックしてみてください。

⇒東京都主税局:自動車税

自動車重量税

自動車重量税は、車が道路に与える影響を考慮して、道路の保守を目的に徴収される税金です。支払いは、新車を登録する時と車検の時に数年分をまとめて行います。

この税金は、車の重さに応じて金額が決まっています。もし車を廃車にする場合は、未経過分の税金が戻ってくる制度があるので、その点は覚えておくと良いでしょう。

車を売るとき、車買取業者は車検の残り期間を考慮して査定します。その結果、未経過分の自動車重量税が査定額に反映されることが多いです。

また、自動車重量税に関する情報は、このサイトに早見表がありますので、参照してみてください。ただし、国土交通省のサイトにも早見表はありますが、少し見づらいので、こちらを利用する方がおすすめです。

⇒国土交通省:自動車重量税額

自賠責保険料

自動車の強制加入保険は、新車を登録する時や車検を受ける時に支払う保険です。この保険は、自動車重量税と同じく、もし還付を受けたい場合は車を廃車にする必要があります。そして、自動車税とは違って、還付を受けるためには自分から申告しないといけません。

新車を登録する際には、3年分の保険料を前払いすることになります。そのため、中古車を購入する場合と比較して、費用は1.5倍になります。

自家用の乗用車の場合、24ヵ月用の保険料は「27,840円」、36ヵ月用は「39,120円」となっています。

参考:国土交通省の自動車総合安全情報

消費税

車を買う時には、自動車取得税を払ったと思っても、消費税も別途払う必要があります。消費税率の増税が予告されると、増税前に人気の新車を買おうとすると難しくなることがあります。そのため、増税直前や増税後に車を購入する方が、意外と得をすることがあるんです。

車を売る側は、車がよく売れる時期にはあまり値引きをしませんが、売れにくい時期には値引きをすることが多いです。だから、増税に間に合わなかったからといって損をしたと思う必要は実はありません。車を売る側は、消費者がお得だと感じて買ってもらえればそれで良いと考えています。実際にお得かどうかはともかく、お客さんが満足していれば、それでいいというわけです。

2019年10月1日からは消費税率が10%に上がり、車を買う人にとっては負担が増えました。さらに、この消費税率の変更によって自動車取得税は廃止され、代わりに環境性能割が導入されています。これは、車の環境性能に応じて税額が変わる制度です。

法定預かり金

法定預かり金っていうのは、簡単に言うと、車を登録したり車検を受ける時に必要な印紙代みたいなものです。この他にも、車庫証明を取る時などにもお金がかかりますね。これも同じく法定預かり金になります。

「法定」とついているので、この名目でお金を取るのは正式な手続きの一部であり、特に心配するようなことではありません。ただ、トラブルを避けるためにも、正しく扱うことが重要です。

しかし、「預かり金」とだけ言われた場合は、必ずしもかかるべき費用だけでなく、他の費用も含まれていることがあるので注意が必要です。だから、どんな費用が含まれているのかはちゃんと確認しておくべきですね。

このように、意味が広く取れる言葉には特に気をつけないといけません。

自動車リサイクル料金

車にはリサイクルしやすい部分としにくい部分があり、解体した時の約8割の金属部分は再利用されますが、残りの2割は「シュレッダーダスト」と呼ばれ、リサイクルが難しいため処理されないことがあります。この部分には環境に悪影響を与えるフロンなども含まれていて、問題視されていました。そこで、車のオーナーから事前にリサイクル料金を徴収する制度が始まりました。これが「自動車リサイクル料金」です。

リサイクル料金は、車の大きさに応じて6000円から18000円程度で、リサイクルが難しいエアバッグなどの部品については、追加で料金がかかる場合もあります。この料金を払うと、リサイクル券が発行され、通常は車検証と一緒に保管されます。

リサイクル料金の支払い状況はネットで確認でき、リサイクル券をなくしても問題ありません。必要な時は、ネットから支払い証明を印刷することで対応できます。

最終的に車を解体する時にリサイクル料金が使用されるので、最後のオーナーがその費用を負担します。車を売る時には、預託したリサイクル料金を返してもらえることもありますが、手続きが面倒なため、よく査定額に含められます。その場合は、査定の見積もり書をしっかりと確認することが大切です。

乗り出し価格は預かり法定費用の影響を受ける

車を買うときには、避けては通れない預かり法定費用があります。これらは、エコカー減税など特別な免税措置が適用されない限り、誰もが支払わなければならない費用です。

さらに、販売店からは手数料が加算されますが、この部分は交渉で値引きができる可能性があります。販売店の手数料は、実質的には営業マンの労力に対する費用と考えることができます。

時には、広告で見かけるような格安の車が、販売店の手数料を稼ぐために取り扱われていることもあります。これらの車を売ることで、諸費用を得るのが目的の一つになっている場合もあるのです。

しかし、不必要に高額な手数料を支払う必要はありません。どのような手数料がかかっているのかをきちんと理解し、その上で値引き交渉に役立てることが大切です。

ただし、預かり法定費用は値引き対象外なので、交渉の際は販売店の手数料に焦点を当てるようにしましょう。

車購入の際には、これらのポイントを頭に入れておくと、より良い取引ができるかもしれません。

 

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