寒冷地仕様の車とは、寒い地域で使いやすいように調整された車のことで、寒冷地対応していないと不具合が出るパーツも多いのです。
車の寒冷地仕様についてはグレードの設定となっているケースが多く、通常スペックのものと比べてエンジンがかかりやすくなっていたり、ワイパーブレードが強化されていたりと、雪が降ったりよく凍りついたりする地域でも快適に使えるグレードの車です。
このような車を他の地域で使った場合に不具合は起きないのでしょうか?
例えば、寒冷地仕様の車を灼熱の地域で使った場合に何かしらの不具合が出てしまいそうな気がします。
こちらでは、寒冷地仕様の車を寒冷地以外で利用したときのデメリット、寒冷地仕様とそうでない車の違いについてお話していきます。
寒冷地仕様車:今はデメリットなし
日本で売られている車の中には、寒冷地仕様の車もありますが、これを選ぶことによる不便は特にありません。実は、日本のように四季の変化が激しい場所では、寒冷地仕様の車の方が使いやすいことがあります。
中古車市場においても、寒冷地仕様の車は何の問題もなく販売されており、購入に際して特別なデメリットはありません。安心して選んで大丈夫です。
新車を買う場合、寒冷地仕様の車は通常の車よりも少し価格が高くなることがあります。例えば、トヨタランドクルーザープラドの場合、寒冷地仕様のものは標準装備のものより約2万円弱高いですが、これは寒冷地仕様の車にはより高品質の装備がされているからです。
そのため、もし寒冷地仕様の車と標準装備の車が同じ価格で売られている場合、寒冷地仕様の方を選ぶのも良い選択です。寒冷地仕様の車は、より充実した装備で、日本の気候にも対応しやすいため、積極的に検討する価値があります。
寒冷地仕様車でオーバーヒートの危険があるのはどんな車?
寒冷地仕様の車に関するデメリットは、主に古い車で問題とされていました。2000年以前の寒冷地仕様車は、ラジエターが小さいため、暑い地域で使うとオーバーヒートすることがあったのですが、今はそういう心配はほとんどありません。
ただし、海外製の車で、製造地が寒冷地の場合は、ラジエターなどに問題が出ることもあるようです。特に、海外から並行輸入された車は、寒い地域向けに販売されているものに関しては、注意が必要です。
寒冷地仕様車を売買するとき
寒冷地仕様の車は新車のときは通常のグレードよりも高価ですが、売る時にはそんなに価格が変わらないことが多いです。時には、普通の車よりも価格が下がることもありますね。
昔は、寒冷地仕様の車は寒い地域でしか売られていないことが多かったですが、最近では日本のオートオークションが活発になって、どこの地域でも寒冷地仕様の中古車を見ることができるようになりました。だから、九州のような暖かい地域で寒冷地仕様の車が売られていることも珍しくありません。このことから、車が新しければ、寒冷地仕様であっても特にデメリットはないと言えます。
もし寒冷地で寒冷地仕様の車を使うなら、今は全国どこでも似たような価格で買えるので、それはお得だと言えます。
しかし、寒冷地での利用が想定されていない場合、寒冷地仕様であることが高い評価につながらないこともあります。つまり、そういう場合はちょっと損をするかもしれませんね。
寒冷地仕様車の特徴
見た目に大きな特徴があるわけではありませんが、寒冷地仕様車でない車と比べるとパーツ類で異なることがあります。
寒冷地仕様車の特徴を箇条書きするとこのようになります。
- バッテリー容量の大型化
- オルタネーター(発電機)の高性能化
- ワイパーモーターの強化
- 積雪対策熱線増量
- エアコン外気流入口の積雪対策
- ロングライフクーラント(LLC)の高濃度化
- 室内空間の気密化
寒冷地仕様車は、ミニヒーターやミラーヒーター機能など、寒い地域での使用に適した装備が備わっています。また、冷却水が凍らないように凍結防止処理がされていることも特徴の一つです。
この種の車は、電気系統が強化されており、雪や冷気で問題が起きないように気密性が高められています。これらの変更によって、寒冷地での使用において寒冷地仕様車が問題になることはほぼありません。デメリットはほとんど考えられませんが、もし挙げるなら冷却液(LLC)の濃度が高いため、濃度を調整することが推奨されることくらいです。しかし、これは故障に直結するわけではなく、冷却液の交換もそれほど手間や費用がかかる作業ではありません。
つまり、寒冷地仕様車は寒い地域で車を運転する際に大きなメリットを提供します。必要な装備が整っており、寒さに強い設計となっているため、安心して利用できると言えるでしょう。
寒冷地仕様車は寒冷地適用の特別仕様車
寒冷地仕様の車は、寒い地域でもしっかりと車が動くように電気系統の調整や、雪や寒さへの対策が施されています。これらの調整を自分でやるのは難しく、プロに頼むと結構なお金がかかるので、車に詳しくない人や初めて車を買う人にとって、とても便利な選択肢になります。
そのため、もし普段は寒冷地に住んでいなくても、冬の旅行などで寒い地域に行くことがあるなら、寒冷地仕様の車を選ぶとトラブルが少なくて済むかもしれません。寒冷地仕様の車は、そういう意味で特にお得な選択かもしれませんね。
寒冷地仕様のデメリットは?:まとめ
スキーやスノーボードなど、冬のアウトドアを楽しむ方にとって、寒冷地仕様の車を見つけるのはラッキーなことです。寒い地域では、バッテリーや電気系統のパーツに負担がかかりやすいので、寒冷地仕様の車なら雪山でのトラブルが減ると思います。
そのため、中古車情報で寒冷地仕様の車を見つけたら、それは「買い」のチャンスです。「寒冷地仕様」と聞くと、特別な改造を想像しがちですが、実際には一般の車のグレードの一つと考えてもいいくらいです。
もちろん、寒冷地に住んでいるわけでも、冬に寒冷地へ旅行することが多いわけでもない人にとっては、必ずしも必要な選択ではありません。
ですが、同じ価格であれば、バッテリーや電気系統が強化されている車は、日常の使用でもメリットがあります。そのため、寒冷地仕様の車を選ぶことも一つの選択肢です。
中古車を選ぶ際には、この点を参考にして、自分のライフスタイルや使用状況に合った車を見つけてください。
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