保証継承を受ける方法:3行まとめ
  • 保証継承を受けられる条件は保証書があって5年落ちまでの中古車
  • 保証継承にはディーラーで法定12か月点検を受けて代理店印を必要とする
  • 費用は1万5千円からで法定12か月点検は半日で終わる

新車を買うとメーカー保証などが付いてきます。

新車購入から数年間は特定の機能やパーツについて保証があるというものです。

これは車に限ったことではなく電化製品などの機械はいつ壊れるかわかりませんから、保証が付いている場合が多いですね。

新車保証というぐらいですから、新車から買わないと保証されないのか?と思いきや、実は中古車を買っても正しい手順を踏めば、この保証をつけることが可能です。

保証継承とは
  • 保証継承とは、車の新車保証を中古車で取得した場合に利用するための手続きである。
  • 新車保証には、「一般保証」と「特別保証」があり、保証が適用される範囲と年数が異なる。

こちらでは、中古車を購入したときに行う「保証継承」について、どのように行うのかを説明していきたいと思います。

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しかし、今はネットから流通段階の非公開車両を見ることが出来ます。

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中古車・新古車で新車の保証継承を受ける方法

新車の保証継承を中古車・新古車で受ける方法:サムネイル

中古車で買ったとしてもメーカー保証を受けることはできますが、「保証継承」という手続きが必要です。

保証継承とは名前の通り、保証を引き継ぐことを指し、この場合は新車保証を中古車で取得した際に受け継ぐための手続きを言います。

車はメーカーが作ったものなら保証書が有り、保証期限内ならば保証を受けることが出来るのですが、保証期間は保証の内容によって変わってきます。

新車保証の期間と種類

新車保証は「一般保証」と「特定保証」に分かれ、保証期間と保証内容が違います。

一般保証とは

一般保証とは、オイルなどの消耗品類を除いたものについて、新車登録から3年間保証、もしくは走行距離6万km超過のいずれかを対象範囲・対象期間とした新車保証である。

特別保証とは

特定保証とは、エンジンや動力を伝達する部品などの根本機能に関わる機械部品について、新車登録から5年間保証、もしくは走行距離10万km超過のいずれかを対象範囲・対象期間とした新車保証である。

このように一般保証と特別保証では、保証される部品による違いがあり、見方としては特別保証ではエンジンなどの重要部品の保証がされて、消耗品を除くそれ以外の部分は一般保証として考えると整理が付きます。

なお、新車保証はメーカーによって扱いが異なり、レクサスでは標準で5年保証となっているため、期間や範囲についてはメーカーによって変わりますが、日本の一般的な国産メーカーではおおむね最長が5年と見ておいて問題ありません。

また、特定カ所や特定部品について別途保証している場合もあります。

保証の範囲

一般保証・特別保証以外に保証がある例
  • 車体のさびについても保証しているケースがあり、こちらは1年~5年、走行距離については制限は無い場合が多い
  • オーディオなどの電気部品については1年間保証、もしくは走行距離2万km超過のいずれかを条件としている保証がある

ここで分かるのが、新車保証は一部を除き最長で5年であり、つまりは3年落ちで購入した車の場合には、保証継承をして特別保証が2年分受けられるということです。

保証継承を考えるときには、保証期間の残りと費用や手間を考えたうえで行う必要があるということです。

保証継承の期間
保証継承の期間「ペイント」で書きました。下手で失礼します

例えば新車登録から2年経ったの中古車を購入した場合には、一般保証が1年と特別保証を3年付くといった形になります。

また最近はほとんど使っていない中古車「新古車」を購入するケースがありますが、こうなると保証継承しないほうがもったいないということになります。

このように、保証継承をしなければ新車保証が受けられませんので保証継承はされるべきですが、その判断は保証継承したあとにどれぐらい保証期間が取れるのかを考えたうえで実行する必要があります。

保証継承の金額費用

保証継承の金額費用はおおむね「1万5千円から」となっています。

これは法定12か月点検の費用であり、代理店印をもらうことだけにお金がかかるというわけではありません。

ところで1回目の車検は新車登録から3年目に行われますが、この時に多少割高になる可能性もありますが、ディーラーで車検整備を受けた場合には保証継承手続きもついでに行うことが出来ますね。

そういった面でいえば、2年落ち後で車検が残っている車を買ったときには、1回目の車検はディーラー系で受けると手間として合理的です。

メーカーごとの新車保証・保証継承

こちらでは、メーカーごとの保証期間について簡単にみていきます。

国産車メーカーでは、一般保証を3年、特別保証を5年と定めています。

また、レクサスにおいては消耗品を除き5年を保証期間としています。

トヨタの保証継承

トヨタの新車保証の期間
トヨタの新車保証の期間 出典:https://toyota.jp/after_service/support/guarantee/

まずはトヨタの新車保証ですが、一般保証が3年または60000km走行時点のいずれか早いほう、特別保証は5年または100000km走行時点のいずれか早いほうと、一般的な内容になっています。

トヨタ新車保証の対象
トヨタ新車保証の対象 出典:https://toyota.jp/after_service/support/guarantee/

新車保証の保証対象も明示されていて、一般保証では、「エアコン」「カーナビ」「オーディオ」「パワーウインドゥ」を代表的なものと挙げています。

また特別保証では、「エンジン」「ブレーキ」「ステアリング」「ギヤ」を代表的なものと挙げています。

ダイハツの保証継承

ダイハツの新車保証については、費用を負担することで保証を延長することが出来るので、車を長く乗るつもりならば使いたいサービスです。

延長保証プラン|アフターサービス|軽自動車・エコカー・低燃費車【ダイハツ】
延長保証プラン|アフターサービス|軽自動車・エコカー・低燃費車【ダイハツ】 出典:https://www.daihatsu.co.jp/service/enchohosyo/index.htm

その他、メーカーのホームページに新車保証ではなく「保証継承」について記載されていることもあり、メーカー側としては積極的ではないとしても保証継承の制度をしっかりと公表していることが確認できました。

なお、区分については、他の国産メーカー同様に一般保証と特別保証に分かれている点で同じです。

スズキの保証継承

スズキの新車保証については他のメーカーのように図はありませんでしたが、Q&Aコーナーにその記述を見ることが出来ました。

四輪車について よくあるご質問|お問い合わせ|スズキ
http://www.suzuki.co.jp/corporate/faq/car/

保証期間が残っている場合は、スズキの代理店がメンテナンスノート(保証書)を確認した上で保証継承に必要な点検(有償)を実施し、保証継承が可能と判断した場合に保証の継承をします。費用などについてはお近くのスズキ代理店(または販売店)へご相談ください。

https://www.suzuki.co.jp/corporate/faq/car/

スズキの公式ページでは、保証書を確認して必要な点検をして保証継承を行うことが記載されています。

新車の保証期間が残っているならば当然に行われるべき保証継承ですが、公式で記載があると安心して購入できます。

なお、改造部分については保証対象外になりますので注意が必要です。

ホンダの保証継承

ホンダに関しては、販売店側のホームページに情報が存在していました。

初めてのお客様へ - Honda Cars 東京西
出典:初めてのお客様へ – Honda Cars 東京西 http://www.hondacars-tokyonishi.co.jp/home/move.html

ホンダの保証継承はメーカー保証の後半部分に記載があります。

ダイハツ同様に保証を有償で延長できるということですが、保証継承については販売店に問い合わせるということで記載されていますね。

レクサスの保証継承

レクサスの新車保証は国産車に比べて長いのが特徴で新車登録から5年間で走行距離は10万キロメートル以内です。

LEXUS ‐ 新車保証|レクサストータルケア
LEXUS ‐ 新車保証|レクサストータルケア 出典:https://lexus.jp/total_care/warranty/

保証継承の記述は特にありませんでしたが、新車保証は当然に適用されるものなので、レクサスはあまり愛想のよい販売店ではありませんが、しっかりと保証継承することで長めの新車保証を得られるようにしましょう。

ヤナセ・メルセデスベンツの保証継承

ヤナセはメーカーではないのですが、日本においては外車メーカーのようにサポートしていて、保証継承についてもしっかりと対応しています。

保証期間の残っているメルセデス・ケア対象車をご購入のお客さまは、ご購入後、最寄のメルセデス・ベンツ指定サービス工場で、所定のメルセデス・ケア継承点検・手続き(有料)を行う事で残りの保証期間が有効となります。

  • 保証継承後のメルセデス・ベンツ車の故障診断や走行テスト費用は有料といたします。
  • 指定部品以外の使用、改造などがある場合、有償にて修正対応が必要となります。

https://www.yanase.co.jp/mercedes-benz/service/#anc-01

ヤナセのホームページには、保証継承の記述がしっかりとあり、正規代理店としての立場を果たしているとみてもよいでしょう。

過去には輸入車といえばそれほど身近なものではありませんでしたが、ヤナセが対応してくれることはその門戸を広げていることに役立っていて、近年は輸入車を見る機会が増えたのは大変うれしいことです。

ボルボの保証継承

ボルボに関しては公式ページに保証継承の情報はありませんでしたが、実際に保証継承したという方がいましたので、問題なく出来るということに加えて、走行距離は無制限ということが特長的でした。

初年度登録日から3年以内の期間、全モデル(2019年モデル以降のV60、V60 Cross Country、2020年モデルのXC60、2019年9月1日登録以降のV40、V40 Cross Countryは除く)新車付帯
万が一自動車を構成する部品に材質上あるいは製造上の不具合が発生した場合、3年間・走行距離無制限で無料修理させていただきます。

https://www.volvocars.com/jp/

ボルボの新車保証は「ボルボ・ワランティ」という名称であり、保証期間は3年以外にも5年間の期間もあります。

保証継承の条件

保証継承を行う条件については次の2条件が必要です。

保証継承の条件
  • 車の保証書があること
  • 新車保証の期間に残りがあること

中古車を買うときに、新車保証を利用しようと考えているとき、保証書があるかどうか注意深く確認してください。

車に詳しくないから分からないという方は、新車保証期間中の車なら販売員に保証継承が出来るのかどうか必ず確認してください。

そしてここまで説明してきたように保証期間に残りがなければ、当然新車保証は受けられません。

ということは、5年落ちの車を購入品場合には、一部のメーカーを除けば保証継承をすることは出来ないということになります。

以上、保証継承の条件としては当たり前すぎることなのですが、まずは確認する必要があります。

保証継承の手続き

保証継承の手続きは次の手順において行います。

保証継承の手続き
  1. 保証継承できる中古車を購入したら条件を確認する
  2. 購入した車製造メーカーのディーラーで法定12か月点検を依頼する
  3. 点検後に代理店印を押してもらう

保証継承の手続きとしては、ディーラーに中古車を持っていき、法定12か月点検を依頼して代理店印をもらうという形になりますから、手続き自体はそれほど手間がかかりません。

そして、保証継承に必要な法定12か月点検は半日ほどで完了します。

新車保証の効力は保証継承後

注意してほしいのは新車保証が受けられるのは、保証継承が終わった後からということになります。

つまり、保証継承が終わっていない場合に車に不具合が起きた場合における保証はないということです。

ただし細かいようですが、車の基礎的な機能である「走る・曲がる・止まる」、そして欠陥を隠して売った場合には、中古車の販売店への損害賠償も検討できますので、一部の不具合について「補償」という点に関しては出来る場合があります。

とはいえ、せっかく保証継承が出来る車を買った場合には、損害賠償では法的手続きで手間と時間が掛かる可能性もありますので、出来る限り早く保証継承をして新車保証で「補償」を受けましょう。

保証継承に関するトラブル

先ほども説明したように、保証継承をしないでほったらかしにしたときに故障したら新車保証は使うことが出来ません。

新車保証とは時点のものではなく、期間について適用しているものだからです。

そのため、せっかく新車保証を保証継承で引き継げるにもかかわらず、実際には手間がかかるので後回しにしてあとで多額の修理費がかかるときに困る!なんてことは日常的に起こっています。

せっかく保証継承できるのに、行っていなかったことで損をするという、いわば保険のような状態になるわけです。

もちろん、保証継承については手間もお金もかかりますし、おまけに中古で買って保証継承するというのは良い顔もされません。

ですが、故障などについてはいつ起こるかわかりませんし、だからこそ保証を設定しているわけで、その制度を利用できるときに使わないのは大変もったいないことです。

特に慎重でない人ほど、保証継承をしておくとよいケースも多く、手間とお金がかかっても可能ならば行うべきであると考えます。

保証継承の手続きが面倒な理由

新車保証をメーカー側の立場で考えると、工業製品の製造で機能を保証する性格もありますが、販売店としては新車保証を継承した車を売ったわけではありません。

そのため、残念なことではありますが、ディーラーとしては内心それほど乗り気ではありません。

とはいえ、全く歓迎されないのかといえばそんなこともないと言えます。

ディーラーとしては顧客と接点が持てることは、営業をするうえで重要なので、その販売店が売った車ではないとしても、重要な営業活動です。

ただ、一部の販売員やディーラーが良い顔をしない可能性があるということだけは知っておくと、仮に無礼な態度をとられたとしても、その理解に苦しむことはなくなります。

保証継承を中古車・新古車で受ける方法:まとめ

新車保証が適用できる中古車を買ったときには、必ず保証書があるかどうか、そして良く分からない方は販売員に保証継承が出来るかどうか確認してください。

次に、せっかく保証継承できるとしても、手続きを行わないと保証が適用されませんのですぐに保証継承手続きを開始してください。

ここで少しばかりかお金が掛かりますが、特別保証の対象項目である機械部品に故障があった場合、相当の修理費用が掛かることがあり、それを法定12か月点検で済ませられるならば、保証継承しておくべきです。

車を買うときには整備点検したのになんで?なんて思いますが、先ほど書いたようにディーラーとしては喜ばしいものではありませんから、金を取るぐらいで考えてください(実際は保証内容を確定させるためにも必要な手続き)。

面倒とお金と時間をかけて得られた、新車保証ですが何も無ければ逆に問題ありません。

金が掛かったし面倒だったと思うかもしれませんが^^;

でも、高額な修理費用がかかるミッション系やエンジン系の故障の場合に、保証継承していれば無料で修理依頼できたにも関わらず、全額実費になってしまったとあればせっかく買った車も車を手放すことになりかねません。

人は予防することに対して、消極的ですからかなり意識しないと出来ないものではありますが、新車保証期間がある中古車を買ったら必ず保証継承をしておく、これを覚えておいてください。

なお、保証継承が出来るということはナンバーをつけてしまっただけのほとんど新車の中古車「新古車」もお得に保有できますので、新古車について気になる方はこちらを確認してください。

なお、中古車に保証をつけて欲しいという方はできる限り新しい車を購入するべきです。

新しい中古車を探す場合には自分で探すのもよいですが、手間もかかりますし良い中古車が探せるかは運次第なところがあります。

そのため、買って欲しいと相手からあなたの条件に合う車を提示してもらうほうが楽で確実なので、興味がある方はそのサービスを確認してみてください。

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以上、参考にしてください。

よくある質問

車の保証について数多くあるので整理してください。

自動車の保証は「新車保証」「中古車で購入した販売店保証」「取引の条件保証」「根本機能の保証」があります。このページで説明しているのは「新車保証」であり、レクサスなどメーカーによっては他メーカーより保証が長い場合もあります。

中古車で購入した販売店の保証については「購入して1年間は消耗品以外のパーツを保証」、また「取引の条件保証」については明示された機能に対する保証があるものです。

根本機能の保証とは、車の機能として「走る・曲がる・止まる」が担保されない場合には車としての価値が損なわれるため、競技用車両条件など例外的な場合を除いて車の当たり前に必要な機能に対する保証で、個人売買のいわゆる「ノンクレーム・ノンリターン」特約の制限を受けないものです。

なぜ中古車でも新車保証が使えるのですか?

工業製品を作った場合には、その製造物の機能を保証する責任がありますので、中古車で購入したとしてもその物に対する一定期間の保証はかわることなく受けることが可能です。工業製品は新品でも壊れている可能性があり、このリスクを製造側が負うことは国民生活に資する枠組みであると同時に、販売者としても保証を付ける事で評判の維持など製品を売りやすくなります。なお、通常は保証分は故障確率の負の期待値を販売価格に乗せているため、製造者が一方的に負担を強いるものではないことを補足します。

保証継承を忘れていたところ故障がありました。この故障は補償範囲内ですか?

残念ながら保証継承をする前に起こった故障については基本的に補償の対象外です。このようなことが無いように早めに面倒でも早めに保証継承を行うことが重要です。なお、車機能の根本である「走る・曲がる・止まる」という点に故障がある場合には、当然に補償されてしかるべきですが、メーカー側が行うかどうかは状況によって異なり、中古車を販売した旧オーナーが損害賠償を行うケースもあります。

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